もう一度2人で確認したい「本当に婚約指輪は必要ない?」
- みんなの悩み
- 2018.02.21
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平均的な年齢で見ても、結婚するタイミングがだんだん遅くなっているというのは広く知られていることだと思いますが、それまでに積み重ねた日々が長い分、経験や人付き合いだけでなく、持ちものにおいても、結婚前にすでに宝物をたくさん携えていると言って間違いないでしょう。
また、婚約指輪をステータスと考えるのは大げさかもしれませんが、それを用意するのが当たり前だった時代とは違って、現代では「必要がない」「興味がない」といって買うことを選ばない人も以前に比べれば増えています。
そんな中、「婚約指輪を買ってよかった」と話してくれた、あるお客様のエピソードをご紹介します。
「”わざわざ”話してみて、よかった」
女性のほうは2回目の結婚。若い頃に1回目の結婚をして、ダイヤの婚約指輪を贈られたそうです。それを手放した(売った)経験があるので、もう指輪には興味がないとおっしゃっていました。それについて私が何か言うこともなく自然とほかの話題へ移ったように思います。
しばらくしたある日、「やっぱり買ってもらうことにした」とおっしゃったのはとても意外でした。結婚準備に関する私が書いた本を読んで、考えが変わったのだそうです。どの文章、どの言葉が響いたのかはわかりませんが。
お互いに相手を気遣って言わないでいたことを初めて話し合ってみたら、男性のほうが「買ってみたい」とおっしゃったそうです。5年以上も一緒に暮らしていて、もうすっかり知りつくしたつもりになっていた相手に「え? そんなこと考えてくれていたの?」と初めて知った面があって驚いた、と話してくださいました。
どう思う?を確かめ合う事が大切
これは「(指輪は)要る/要らない」という簡単なことではなかった、ということだと思います。忙しく暮らしている現代カップルの日常では、なかなか膝を突き合わせて話す時間や気持ちの余裕をもつことが難しいとは思いますが、このお客様のように本やインターネットなどの「人の言葉」を読んで、「どう思う?」と確かめ合うのはとても有益なことなのではないかと思います。
ちなみに、この女性は、その後あまり婚約指輪らしくないシンプルで華奢なデザインのものを選んで、普段使いをしていらっしゃいました。目立たないようにという配慮からか、左手にはほかの指にもリングをしていました。さまざまな思いがこもっているとはまるで感じさせないさりげない付け方が、彼女らしくて素敵だなと思いました。
ライター紹介
- 岡村奈奈
- 音大卒業後、専門式場などの婚礼施設勤務を経て2005年にフリーに転向。女性誌やテレビ出演などでも注目される。ウエディングプロデュースでは、オーソドックスなスタイルから、アウトドアや音楽ホール等でのユニークなパーティ、伝統的な和婚までオールマイティに対応するトッププランナーのひとり。 公式サイト「naea」 岡村奈奈ブログ Twitter Facebook