売りたくないけど…婚約指輪を売る時の心得

売りたくないけど…婚約指輪を売る時の心得

婚約指輪の基礎知識
2018.04.01

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破局や経済的困窮などの問題が発生した時など、状況によっては婚約指輪を手放す人もいます。婚約指輪を売りたいと思っても、どうやって売るのがベストなのかわからず困ってしまうもの。そこで、せっかく高価な婚約指輪を売る時に損したり失敗しないよう、知っておくべき心得をご紹介します。

婚約指輪って売ってもいいの?

そもそも婚約指輪は売ってもいいものなのでしょうか。法律面からみていくと、婚約指輪や結婚指輪のプレゼントは「無償贈与」に区分されているため、プレゼントしてくれた購入者に返却する義務はありません。もちろん返してもいいのですが、自分が「返したくない」と思っているなら返す必要はないのです。
つい感情的になって相手に返してしまう人もいますが、高価な婚約指輪は売った場合もそれなりの金額になりますし、結婚指輪と比較しても、ダイヤモンドなど宝石が入っている分高値で売れる傾向があります。
返すことになんの抵抗もなければ返しても問題ありませんが、気持ちが整理できず、なんらかの苦痛を感じているなら、その感情をなだめるためにも婚約指輪を売却して資産として活用した方が納得できることもあるでしょう。自分の気持ちと相手との関係性を考えながら、冷静に判断するのがおすすめです。

婚約指輪のお返しってするべき?

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婚約指輪をもらったら、お返しをするべきなのでしょうか?実際にはお返しをする人もいればしない人もいて、必ずしもお返しをしなければならないわけではありません。また、これから家計をいっしょにする者同士で出費しあうよりは、節約に回したいと考える現実的なカップルもいます。そのため、必ずこうするべきというルールはないのです。
婚約指輪のお返しする場合は、半返しとして婚約指輪の半額相当の品物を返すパターンが多いです。品物として人気なのは、腕時計や財布など、日常使いできるもの。そしてある程度品質を求めるアイテムがお返しとして男性に喜ばれているようです。彼に好きなブランドを聞いて、欲しがっているアイテムを選んであげましょう。男性は女性ほどサプライズを求めていない人も多いので、プレゼントを自分で用意して外してしまうよりは、直接要望を聞いた方が無難です。
節約派のカップルなら、ちょっとしたレストランのディナーをご馳走したり、おいしいお菓子をプレゼントしたりして、あまり高額でないプレゼントを選ぶ人も多いです。いつもより少し豪華な手料理をふるまうだけでも喜んでくれるもの。あまり金額にこだわらず、ストレートに感謝の気持ちを伝えることを心がけましょう。メッセージカードも気持ちが伝わるプレゼントなので、おすすめですよ。

婚約指輪を売るベストタイミングはいつ?

婚約破棄や離婚の直後に売りたくなる人が多いかと思いますが、これはベストタイミングではありません。問題が起きた直後は感情的になりやすく、判断も冷静さに欠けています。とにかく手放してしまいたい一心で比較検討せずに売ってしまうと、せっかくの価値ある婚約指輪も相応の価格を把握できません。その結果、安売りしてしまうリスクが高まります。
金やプラチナなどの素材を使っていたり、純度の高いダイヤモンドを使っていたりする婚約指輪はどの業者でも一定の金額で買い取ってもらえるものですが、実際には業者によって提示する買取価格に差が生まれます。きちんと気持ちに整理がついた後、冷静に複数の業者に打診して見積もり比較すれば、もっとも高値で買い取る業者に売ることができます。
そのため、婚約指輪を売るベストタイミングは、婚約破棄や離婚直後ではなく、ある程度時間が経って気持ちの余裕ができた時です。くれぐれもあせらず、納得できる価格で売りましょう。

婚約指輪の売り方は?質屋・リサイクルショップ・貴金属買取専門店の特徴

【1】質屋

質屋は貴金属や宝石を扱うことが多く、ジュエリーの正しい価値を判断する基盤となる米国宝石学協会の鑑別資格(G.I.A G.G.)を取得を取得しているスタッフが在籍しているケースもあるので、比較的安心して高価な婚約指輪を売ることができます。
また、質屋は顧客の品物を預かり、その価値の範囲で融資する「質預かり」を行う場所なので、単に売るわけではありません。婚約指輪という品物を担保に、融資を受けることができるのです。そのため3ヵ月以内であれば、元金と質料を支払えば婚約指輪を取り戻すことができ、売ることに対して抵抗を感じていたり、悩んでいたりする方でも安心です。
また、通常3ヵ月となっている質預かりの期間を、自分にとって都合のいい期間まで延長することもできます。婚約指輪は不要であれば、こうした費用は必要なく、受け取った金額と品物の交換となります。

【2】リサイクルショップ

リサイクルショップは良くも悪くも「何でも買い取ってくれる場所」です。幅広い商品を扱っているので、必ずしも店舗スタッフがジュエリーの専門知識を持っているとは限らず、知識がない人が婚約指輪を査定する可能性もあります。そのため、プラチナやダイヤモンドの質を正当に評価してもらえないリスクがあるのです。
リサイクルショップを利用する際は、買取価格を提示された際にその理由を確認しましょう。そこで正当な理由を説明できるスタッフであれば問題ありませんが、きちんとした説明を受けられないようであれば正しく査定されていない可能性があります。そうした場合は安い金額を提示されている可能性が高く、そのまま売るのは得策ではありません。

【3】貴金属買取専門店

貴金属専門買取店は金やプラチナ、宝石などの買取専門店なので、ジュエリーに対する知識が豊富です。また、正しい査定をすることがお店の信頼につながるため、高めの金額を提示してお店の評判を向上させたい考えるケースもあり、高価な婚約指輪を売るのに適しています。

知識があればあるほど明確な査定基準を持っているので、買取金額に対してもきちんと金額説明ができる可能性が高く、納得して婚約指輪を売ることができるでしょう。悩んでいる方は、貴金属買取専門店に依頼するのもおすすめです。

結納後に結婚が破談!婚約指輪を返す必要はある?

基本的には贈与されたものなので、返す必要はありません。ただ、結婚しなかったら返すと事前に決めていた場合や、婚約指輪の金額が相手の収入に対して著しく高額な場合、また女性側の都合で一方的に婚約破棄した場合などは例外として、返すべきだとされています。
また、冠婚葬祭の費用は非課税の対象となっているので、贈与税などの対象にもなりません。法的な決まりはないので、ふたりで話し合って決めると安心です。
せっかく価値ある婚約指輪を無駄にしないよう、売る場合も下調べをしてから納得できる方法で手放すようにしましょう。

売るときの注意点・気を付けるべき点

婚約指輪を売る時は、高価なアイテムだからこそ慎重に売るべきです。そこで、売る時に注意したいポイントをご紹介します。

見積もりをとって比較検討する

どこかの店舗に決め打ちで行ってすぐに婚約指輪を売ってしまうと、本来の価値にそぐわない金額で買い取られて損をしてしまうかもしれません、買取価格に正当性があるか判断するためにも、複数の店舗に足を運んで見積もりを取り、相場観を把握してから、一番条件が良い店舗で売るといいでしょう。
また、お店によっては比較検討していることを伝えれば買取価格を引き上げてくれることもあります。そのため、素直に複数店舗で見積もりをとって比較検討していることを伝えてもいいでしょう。また、ある程度金額の目星がついたら「〇〇円だったらこちらで即決します」と価格交渉するのも賢い方法。後悔しないように、妥協しないで売りましょう。

いずれ取り戻したいなら質屋にするべき

質屋は返済期限が切れるまで婚約指輪を担保として預かっている状態なので、受け取ったお金と利子を支払うことで婚約指輪をふたたび手にすることができます。一時的にお金が欲しいだけで手放すなら、いずれ取り戻すことを考えて質屋を活用するのがおすすめです。
本当に売るなら、質屋よりも買い取り業者の方が金額自体は高い傾向があるので、買取業者に売るようにしましょう。どんな理由で婚約指輪を売りたいのか、それによって活用するお店が変わります。

刻印があっても大丈夫

婚約指輪に自分のイニシャルや日付などの刻印があり、「これだと売れないな」とあきらめてしまう人もいますが、素材としての価値があるので問題なく売ることができます。どちらにせよこうした素材は溶かして再利用するので、刻印があっても構わないのです。
特にプラチナやゴールドは素材としての希少性が高くきちんと値が付くので、こうした刻印や汚れであきらめず、複数の店舗から見積もりを取って正当な価格で売るようにしましょう。

時期を見極める

素材は時期によって価格が変動するので、余裕があれば相場を見て価格が高騰している時期に売るのが賢い方法です。しばらく手元に置いておくことに抵抗がなければ、一番お得な時期に売るようにしましょう。

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