婚約指輪って必要?なくてはいけないもの?

婚約指輪って必要?なくてはいけないもの?

婚約指輪の基礎知識
2018.03.03

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実は、婚約指輪について聞かれる一番多い質問が「必要なのか」ということ。そもそも「結婚」も「結婚式」も、しなくてはいけないものではない社会ですから、どのカップルにもそれを「選択」する権利やそれを支える背景があり、そこに「婚約指輪は用意すべきかどうか」という議論が出るのは当然のことですが、これに答えるのはとても難しいことです。

そのうえで、私はウエディングプランナーですが、結婚式についても同じように「ないからと言って可哀想ということはない。なくてもいいものだと思うが、あったほうがもっと良い結果になるかもしれない」と言っています。そう答えるようになったのは、全て結婚式を通じて出会ったお客様たちが教えてくれたことです。

婚約指輪って必要?

そこで今回は、結婚式を通じて私が出会ったお客様たちが教えてくれた経験を元に、婚約指輪は必要か、それとも必要ないのか、についてお伝えしたいと思います。

「必要である」の答え

まず、婚約指輪は贈るべきであるという仮説から。そもそも婚約指輪とは「婚約の証」「結婚に向かう気持ちの証」「結納金の代わり」のようなものとも言われてきました。確固たる定義があるわけではありませんが、まさにそれこそがステータスであり、定義がないからこそ生まれる「それぞれの理由」が重要なのです。おそらく「結納金の代わり」というようなニュアンスが強く、これから結婚する相手への本気度や覚悟の表れであると考える人が多いために、婚約指輪が「ない」というだけで信頼に関わる問題へ発展することがあるかもしれません。

「必要ない」の答え

もう一方の仮説は、とくに「だよね?」という意見を求められることが多いようにも感じます。「婚約期間が短いから」「身につける予定がないから」「結婚生活や旅行に費用をかけたいから」など、単純に金額的なことというより、それ以上の魅力が感じられないから「もったいない」ということが大半だと思います。実際「持っていないから困った」という場面はきっとないと思います。

重要なのは「必要かどうか」ではない

これは婚約指輪や結婚の話ではなく、物事の考え方の話だと思います。教育に関する本で「必要か」という表現は暴力的な問いだと言っている人がいましたが、その考えに共感した部分も少しはあります。

理由もなく高価な買い物をするのは大変勇気のいることですから、必ずしもおすすめするわけではありません。それならば「必要か必要ではないか」ではなく「理由を見つける」「理由が見つかるまで考える」の2択にしてみてはどうかと思っています。

まずはお互いの気持ちを話し合うことが大切

イマドキという考え方をするならば、婚約指輪を買うタイミングもさまざまで、結婚指輪よりもあとに(呼び方はともかく)記念品として婚約指輪を買うカップルもいます。ただ一時の気持ちで、「もったいないから要らない」「必要ないでしょ?」と一方的に一言で片付けてしまうにはあまりにもったいない「あったら良さそうな予感」があります。婚約指輪はつけている期間が短いというなら、結婚指輪と婚約指輪を重ねづけできるタイプもあります。まずは、婚約指輪を欲しいと思っているのか、婚約指輪を贈りたいかどうか、というお互いの気持ちをよく話し合ってみましょう。

まずは二人で話し合ってみて!

今回は、よくご相談を頂く「婚約指輪は必要か否か」について、私の思う婚約指輪の考え方をご紹介しました。
このコラムで「なぜダイヤモンドなのか -ダイヤモンドを贈る理由・歴史-」「先輩たちに聞きました「先輩たちに聞きました『今ごろどうしている!?』婚約指輪の未来」などを紹介していますので、是非ご一読いただいたうえで、ゆっくり話し合っていただけたらと願ってやみません。

ライター紹介

写真:岡村奈奈

岡村奈奈
音大卒業後、専門式場などの婚礼施設勤務を経て2005年にフリーに転向。女性誌やテレビ出演などでも注目される。ウエディングプロデュースでは、オーソドックスなスタイルから、アウトドアや音楽ホール等でのユニークなパーティ、伝統的な和婚までオールマイティに対応するトッププランナーのひとり。 公式サイト「naea」 岡村奈奈ブログ Twitter Facebook

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