意外とご当地ならではのしきたりがない北海道の結納は、ほぼ関東式のやり方で行われます。また、結納を行う割合が全国で一番低いとされていて、結納をしないカップルも珍しくありません。最近は結納を簡略化する風潮がありますから、やるかやらないかを含め、両家で相談して決めると良いでしょう。

結納のやり方についてご紹介します。結納は女性宅で行われるケースが多いものの、ホテルや料亭などの格式高い場所を選んで食事会を開き、そこで結納が行われることも増えてきました。ホテルや料亭であれば「顔合わせコース」や「結納コース」などが用意されていることもあり、縁起のいい食事を楽しみながら結納も行えるアットホームさと、女性宅の準備が不要で手軽なこと、両家が足を運びやすい市街地で行える点がメリットです。和やかな雰囲気にもなりやすいでしょう。

女性側に贈る結納品は正式には9品目、あるいは簡略化した7品目が一般的です。それぞれの内容は以下の通りです。
【9品目の場合】目録、長熨斗、末広、帯料、結美和、勝男節、寿留女、子生婦、友白髪、家内喜多留
【7品目の場合】目録、熨斗、帯料、寿留女、子生婦、友白髪、末広、家内喜多留

気になる結納金は、給料の3か月分が目安だと言われています。あるいはキリのいい50万円や100万円などの金額を「御帯料」として贈るのが一般的。こちらも家によって考え方が異なる場合があるので、事前に両家で相談しておくのが無難です。

結納時には家族書や親族書を用意しないケースが一般的ですが、なかには健康診断書を持っていく場合もあります。こちらも事前に両家の意向を確認しておきましょう。

結納返しは、男性側からの結納金の2割から3割を「御袴料」としてお返しします。最近はお金ではなく、時計やアクセサリーなどの物品をお返しとして贈るケースもあり、やりやすい方式を選ぶのがおすすめです。

北海道の結婚式で特徴的なのは披露宴です。挙式は神前式・教会式・人前式など一般的なものですが、披露宴やパーティーは招待制ではなく会費制で行うのが一般的。ご祝儀は不要で、会費のみ支払います。二次会のイメージに近く、わざわざ包んで渡すと手間が増えてしまうのでそのまま支払いましょう。基本的にはお車代なども存在せず、遠方から参加する場合も交通費や宿泊費は出席者自身が負担します。招待制の披露宴よりもカジュアルなのです。

とはいえ、披露宴の内容は通常のものとほとんど同じです。食事や演出なども同レベルなので、参列者もきちんとドレスアップした服装で参加します。

ゲストが大きな違いを感じるのは席順。会費制では招待制と逆の席順になり、招待制だと下座に座っている家族が一番上座に座ります。招待制だと家族でゲストを招待する形式になりますが、会費制だとそうではないからです。友人が下座に座るケースが一般的です。